今年も小売店巡りを進めております

2017/04/03

毎度おおきに、湖東フラワーです。

昨年に引き続き、今年も市場の担当者様に同伴いただき、小売店様巡りを進めております。
今年は例年より寒いのと、年度末ということもあり、アンスリウムの出だしはまだ遅めです。
一方で、胡蝶蘭はバンバン注文があるようで、店によっては壁面のようにレイアウトされていました。
退任・離任式用途で使われていて、高いものだと一鉢50,000円で取引されるそうです。すげぇ。

アンスリウムはもう少し暖かくなってから出荷が始まります。
当園でもボチボチ出荷を進めています(まだまだ本調子ではありませんが)。

実はこの時期、この1年の販売価格が決まる大事な時期でもあります。
この時期に価格が崩れると、その後も崩れ続けます
商品の注文・相対販売の率が8割を超えている当園にとって、値崩れは非常にイタイのです。
そのため、出荷量にはかなり慎重になります。

小売店様には主に2パターンのお客様がいます。
 ①高くても良い商品が欲しいというお客様
②セリでできるだけ安く仕入れたいというお客様
…です。

当園の商品は6号サイズ換算だとで日本一高額なのですが、ありがたいことにお客様のほとんどが①です。
今回その小売店様のひとつを訪問したところ、興味深い話を伺うことができました。

その小売店様は当園の商品に限らず、「セリで商品を買わない」事をポリシーとされています。
その理由は以下の内容でした。

「セリに出る商品は安いけど安心感が無いんだよ。
 安く仕入れた商品がハズレだった場合、それを買ったお客様の信用を失う方が怖い。
 良い商品なら、相応の値付けをして買ってもらえば良い話だよ。
だから、俺は商品は相対取引でしか買わないんだよ。」

…なのだそうです。
高い商品が取引し続けられているということは、相応の品質が保たれているということの裏返しという解釈なんですね。

こういうお客様は、商品の品質が落ちると一気に離れていくお客様でもあります。
こちらも相応のプレッシャーを持って対応しています。

最近「格安」を売りにした旅行会社の『て◯みくらぶ』が倒産しました。
商品を安く買えるのは良いことですが、安かろう悪かろうになりがちなのも事実。
商品を安売りするのは簡単なのですが、それにより半端ない悪影響が出ます。
先のブログで書きましたが、安売りすると限界利益が減少します(売っても売っても利益が残らない)。
それよりもオソロシイのは、「値下げが当たり前になって、価格がどんどん下がっていく」ことです。

「あそこはほっといたら値下げしてくるよ」とか思われてしまったらもう終わりです。

良い商品を作れているし、それをお客様も評価してくださっています。
「高くても欲しい」と思ってもらえるような商品作りに一層力を入れて、自信を持って世に出して行こうと思った小売店巡りでした。